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「Jれいこさんの場合」

Alto:皆本 礼子


 ♪「ダンシング・クイーン」ABBA

 ♪「フィジカル」オリビア・ニュートン・ジョン

 この2曲、最近ときたまFMで流れるのですが、聴くたびに中学生の頃を思い出すのです。

 わたしが中学(女子校)でコーラス部に入部したきっかけは、新入生向けのクラブ紹介の日に見たコーラス部がとてもよかったからです。

 その日コーラス部は2曲を演奏しました。1曲目は忘れてしまったのですが、2曲目に演奏したのが、ABBAの「ダンシング・クイーン」でした。

 それまで、コーラス部というのは、賛美歌や合唱曲をうたうところであって、せいぜいがんばってもフォークの編曲あたりだという先入観がありました。1曲目まではそうでした。

 それが、突然照明が暗くなり、”Are you ready? Let's dance!”の声とともに、タンバリンと手拍子、洋楽のコーラスが流れてきたのです。”You can dance, You can jive, havin' the time of your life...”聴いている新入生みんなも思わず手拍子をしていました。

 わたしは曲名は知らなかったのですが、歌っている人たちの楽しそうな顔、カッコよさがバッチリ印象に残りました。そして、おいしそうなケーキやゼリーをみせびらかしてくれた家庭科研究部に多少の未練を残しながらも、コーラスの道への第一歩を踏み出したのでした。(今思えば、そのころからノリ重視だったんですね、わたしは。)

 入部してから、編曲は当時の3年生がやってたと聞き、さらにびっくりしました。この時の3年生は、センスのいい人が多かったんです。

 そして1年後、中学2年生としてクラブ紹介に臨んだわたしたちの持ち歌は、オリビア・ニュートン・ジョンの「フィジカル」でした。うぶなわたしたち2年生は、意味ありげで妙な歌の選曲に文句をいいつつもせいいっぱいやりました。しかしこの時は新入部員はわずか4名。(カッコいい先輩がみな高校に行ってしまったからだったのかもしれません。)今でも「フィジカル」はあまり好きではなく、「ダンシング・クイーン」は好きです。