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北の国から'97 女四人旅

(「Voice of ぼいす」第22号より)
関 麻由美


旅立ち~まっすぐの道をひた走る

西日本がたいへんな雨につつまれはじめた7月10日(木)、まゆみは職場の同期の友だち3人と(全員♀)北海道へ旅立ちました。今回の旅のコンセプトは「のびのび」。飛行機の手配もレンタカーも宿の手配もすべて自分たちで勝手に決めて好き勝手に楽しもう、という段取りです。

千歳空港着は午前10時20分。初めてのレンタカーは日産のパルサーSRV黒。「なんかいかついよなあ」と言いつつまずはまゆみの運転で出発!最初の目的地は美瑛、ということで高速に乗り込みます。まず、何が違うってとにかく道がまっすぐにどこまでも伸びていること。おまけにこの区間(千歳~旭川)はどうやらまだ新しいようで路面が美しく、はっと気がつくと時速120 km平均で突っ走っていたのでした。(あぶない!!)しかもこの車どうも周りの車を威嚇するような外見のようで、周りがよけてくれるものだから、なんと旭川に12時30分には着いてしまいました。(千歳の営業所を出たのは11時30分だったんですけど……)

ここらでお昼を、と思った時に目についたのがラーメン屋さん。やっぱり北海道はラーメンよね、などと言いながら塩バターコーンラーメンを食しました。(これが美味!)ところでこのラーメン屋さん、ラーメンを頼むとぎょうざとご飯をただでサービスしてくれる、という太っ腹なお店で、当然おいしくいただくこととなりました。

昼食のあとは運転手交代、一同はぱんぱんのおなかを抱えて第一の目的地美瑛に向かうのでした。

北海道はでっかいどう!~地平線に感動

第一の目的地、美瑛に着いたのは午後2時30分。まずは町の中心にある役場の「四季の塔」に上ります。この塔は4階建ての高さなのですが、これで美瑛町のすべてが見渡せるというすぐれもの。ついでに役場の中に寄って観光パンフレットをもらっていくことに。ただいま町おこしの真っ最中、というのがひしひしと伝わってくる美しい建物で、地方公務員としてはついつい比べて文句を言ってしまうのでした。

ほんとはサイクリングの予定だったのですが、あまりの土地の広大さにおそれをなして、そのまま車でまわることにしました。このあたり一帯が「北海道と言えばこの景色」ということでCMなどに多用されている風景がごろごろあるのです。いわく「ケンとメリーの木」「セブンスターの木」「アラポテトの丘」「マイルドセブンの丘」などなど。次から次へと廻っては、「あ、これこれ~」などとはしゃいでいたのですが、それよりも感動するのが日本とは思えない景色! 地平線まで見渡す限りの麦畑や、目に入るものすべてがじゃかいもの花だったりするのが北海道なのです。4人とも歓声をあげっぱなしでした。

この日は富良野にお泊りなので、一路富良野へ。途中、麦藁ロールで作ったでっかい人形「ロールくん」との記念撮影などをしながらまっすぐの道をひた走ります。JR富良野駅に着いたのが午後6時過ぎ、ここで夕食をとることに。駅前の焼肉屋さん「やまどり」へ入りました。ラベンダーと「北の国から」のロケ地として一躍有名になった富良野ですが、ワインと牛肉とチーズも特産品になっており「ふらのワイン牛の焼肉」「ふらのチーズのちぢみ焼」などに舌鼓を打ったのでした。

二日間お世話になる宿はコテージ「森の仲間たち」。ここはペンションなのですが4人用・5人用のコテージがあり、今回はここを素泊りで使わせてもらったのでした。1階が簡易キッチンと居間、2階が寝室(なんと天窓付き!)で裏は林になっているとても気持ちのいいところです。冬はスキー客でいっぱいになるそうです。

興奮冷めやらぬ状態ではありましたが、明日の朝は早い。さあ寝ましょう、ということになったのは、それでも12時過ぎでした。zzz...

富良野一日完全体験~熱気球からナイトウォッチングまで

2日目の朝は午前5時30分起床。というのも、6時から7時20分まで受け付けているという熱気球に乗るのが目的だったのです。この日はお天気もよく(あ、書き忘れてましたがずーっといいお天気でした。雨に苦しんだみなさま、ごめんなさい)空からの眺めを楽しむには絶好の機会。宿から車で約10分の広場についた時にはすでに長蛇の列ができていました。気球に乗るといってもふわふわと周遊できるわけではなく、紐で固定された気球でまっすぐ地上400 m (!)へ上がるというものです。14人乗りの気球につめこまれて上にのぼった感想は……まず熱い!! 首筋の後ろでバーナーの炎が燃えているのです。しかし、北海道の景色を360度のパノラマで楽しむことができたのは素晴しい体験でした。(乗っている時間は約10分程度)それからいったん宿へ帰って、前日買っておいたパンと牛乳で朝ごはん。そして一番運転歴の浅いあっちゃんという女の子の運転で少し美瑛の方向に戻って「クリスマスツリーの木」を見に行くことにしました。あっちゃんいわく「運転がうまくなったような気がする」そうで、これはスキーと相通ずるところがあるのかもしれません。北海道で暮らしてたら、おおらかでいい性格になるんやろうな、などと言いながらなんとか到着。(少し迷ったのです)絵に描いたようなツリー型の木が麦畑の真ん中にぽつんと立っていました。

一気に富良野へ舞い戻って、いよいよ一大メインイベントであるラベンダーです。訪れたのはファーム富田。ここは富田さんという方がたった3 aだった畑を20 haにまで広げてラベンダーを作り続けているところです。車を降りた瞬間、思わず歓声をあげていました。一面、紫の花!! ちょうど畑の半分くらいが満開状態になっていて、それこそ紫のじゅうたんなのです。それもいい香りのするじゅうたん。「ラベンダー畑にうもれる」というわたしの夢は見事に実現したのでした。ラベンダーソフトクリームもおいしかったし。それこそ夜景を見た時のだれかさんのように、とろとろ状態だったと思われます。(4人とも、でしたが)

お昼過ぎまでの3時間あまりをここで過ごして、次に訪れたのは富良野チーズ工房。ここではチーズを作る行程をつぶさに見学できます。2階には乳牛の模型(実物大)があって「あなたも乳しぼり体験を」ということで、100円をいれたら1分間「乳しぼり」ができるようになっています。(出てくるのは水ですが)ついついトライするわたしたち。

そのあとは、「北の国から」で有名な麓郷の森へ。途中、ロケでも使われたというおそば屋さんへ寄ってお昼ごはん。このお店、倉本聡や田中邦衛の色紙に混じってなぜか一般の人の色紙や、あげくは定期券や馬券、名刺などがところ狭しと貼られています。「梅田-関大前」だの「鶴橋-長瀬」だの妙にローカルな定期券もありました。おそばの味は絶品! ほんとはおそばの苦手なわたしが言うのだから一度行ってみられる価値があるのでは?

麓郷の森では、実際ロケを行ったという「五郎の丸太小屋」などを見学しました。頭の中にさだまさしの「アーアーー」という歌は響いているのですが、なにぶん映画自体を見ていないので、今ひとつ感動が薄かったのが残念でした。(しかも4人とも)今からでも見ようかな。

少し時間があまったのでついでに「北海道のへそ(中心)」も見学に行くことにしました。といっても、これ実は小学校の校庭にあるのです。でかでかと赤い石碑が建っており、近くでは小学生が野球をしているなかで記念写真。

実はこの日の夜は「ナイトアニマルウォッチング」ということで、午後6時にバスが宿まで迎えにくることになっていたため、食糧を買い込みに近くのセブンイレブンへ。「筋子のおにぎり」なるものを発見し、思わず買ってしまいます。(おいしい)

このナイトウォッチング、バスに乗って富良野郊外へ行き、人工の明りのほとんど無い森の中で野性動物(主にキタキツネ、エゾシカ、まれにモモンガなど)を見ようという企画です。動物に会えるか会えないかは運次第。この日は2頭のエゾシカを見ることができました。さらに真っ暗な中でバスから降りて星を見る、というのもあり、みんな流れ星を発見しては楽しんでいました。わたしはくっきりと見えた北極星にけっこう感動してたんですけど……。(思わず「北極星のこもりうた」を口ずさむところでした、ほんと)

この日の就寝時刻は午前1時30分。崩れるように眠ってしまいました。

駆け足の小樽観光~潮風に吹かれて

旅も早や3日目。中日にさしかかってしまいました。この日の目的地は小樽。まずは高速に乗って札幌まで戻ります。(この辺りでわたしは運転手に)札幌市内を車窓から見学しながら地道を走って小樽へ。到着はお昼少し前でした。

ここまでひたすら「でっかいどう」を満喫してきたわたしたちにとっては、小樽は大都会。しかも、第2土曜日ということで人がいっぱい、車もいっぱい。突然の交通ラッシュに少々とまどってしまったのでした。(大阪ではあれで「混んでる」とは絶対言わないでしょうが……)

まずは郊外の天狗山へ。ロープウェイで山上へあがり、「しまりす公園」なるものに足を踏みいれました。中にはやる気のなさそうな若い職員さん(「ぼく代理なので説明できません」と言い続けてました)と親子連れが一組。巣穴はたくさんあるのですが、りすの姿は……? それでも、なんとか3匹ほどは間近に見ることができました。

山上からの眺めはなかなか美しく、「夜景もきれいやろうなあ」という感じでした。街があってすぐ後ろに海があるあたり、神戸や長崎と似ていますね。

それからなぜか「ボブスレー」や「レーザーシューティング」で遊んでしまい、市街地に戻ったのが午後2時過ぎ。それからイタリア料理のお店でお昼を食べ、ホテルに車と荷物を置きにいきました。運河から少し山側に入ったところにある「ホテルクラッシック」が今日のお宿。今回唯一の高い(?)ホテルです。

それから念願の「北一ガラス」本店へ。店内にはランプがびっしりと吊り下げられていて、むやみに動くとたいへんなことになりそうでした。

そのあと、わたしが「どうしても」と主張して、「小樽オルゴール堂本館」へ。思ったより店内は広く、どうしても動けなくなってしまい、しばらく友だちとは別行動をとることに。といってもわずか40分でしたが……。ほんとは自動演奏の楽しめる2号館にも行きたかったんですけどね。とりあえず、ここでも散財してしまいました。(CDの聴きたい方はどうぞ)

合流してからは、海沿いのお店を冷やかしつつ、荷物を置きにいったんホテルへ。そして、ここからが小樽の最大の目的「お寿司を食べに」街に繰り出すことに。ホテルのフロントで「おいしいお店ありませんか?」尋いてみましたが、社員教育なのか教えてくれず、行き当たりばったりに探すことにしました。小樽では石を投げればお寿司屋さんに当たるのでは、というくらい寿司の看板ばかりで選ぶのに苦労しましたが、「しゃり膳」というお店に入ることに。(看板に「清酒 北の誉」とあったためです)カウンターを占拠して「いくら」「うに」「とろ」「あわび」と大阪では絶対頼めない(自分の財布では)ネタを次々に注文しては、感動しながらおなかにつめこんだのでした。

そのあと、なぜかゲーセンにひっかかりつつ(友だちのうち2人が好きなのです)運河沿いに散歩(2往復くらいしたかなあ)をして、夜もとっぷり暮れたころにホテルに戻ったのでした。

湖水めぐり~支笏湖・洞爺湖

小樽を朝早く発ち、4日目の予定は湖を2つ見学すること。まずは、高速に乗って札幌まで出ます。(この辺、またまたわたしの運転)

札幌市街を車窓からの見学ですませ、一路支笏湖へ。湖岸のお店でじゃがいものバター焼きを買ってほおばりながら、美しい湖にしばし見とれていました。そのあと、ビジターセンターというところへ寄ると「もうすぐスライドの上映が始まります」という強引な案内に急かされて上映室へ。支笏湖についての説明のあと、「Q&A」とのことで手元の1~5番のボタン(学校のLL教室を想像してください)を押して、質問に答えるというのを15分ばかりやらされました。やってみると結構真剣になってしまい、「あたった」「はずれた」と大騒ぎしていました。

運転をタッチ交代して洞爺湖へ。2時半くらいに着いたのですが、ここで遅めの昼食。うっかり某ホテルのカフェに入ってしまったのですが「向かいのラーメン屋さんにしとくんだった」という感想でした。(この旅行で唯一失敗した食事です)さて、洞爺湖はいくつかの島があり、「せっかく着たんだから、島まで行ってみたいよね」という希望はあったのですが、いかんせん観光遊覧船は出たところ。モーターボートの呼び込みはいまいちあやしいし……と思っていると、あるモーターボート屋さんいわく「今はキャンペーン中で、4人のところを3人のお値段でいいですよ。島にも20分上陸できますし」。お金が安い、とわかった瞬間げんきんな関西娘は水上の人となっていたのでした。モーターボートって初めて乗ったけど、水しぶきの舞い上がるなか風をきっての走行はなかなか気分のいいものでした。島では「エゾシカの餌づけ」というのをやっておりビスケット(なんと人間様兼用)を金網ごしにあげる、というものです。「奈良の鹿せんべいの方が体によさそうやなあ」とまたしても関西人まるだしのわたしたち……。

洞爺湖を出ていよいよ最終宿泊地であるルスツリゾートへ向かいます。このホテル、とてもわたしたちが泊まれるようなところでは本来ないのですがメンバーの1人のお父さんの会社の指定保養所になっており「消費税分だけで泊まれる」ということでいちばん安いいちばん豪華な宿になったのでした。いかに豪華か、というのはゴルフ客がほとんどであることや、室内プールや体育館があることなどからご推察ください。ここで夕食に懐石料理を食べ、大浴場でサウナやジャグジー風呂にのんびりとつかって最後の夜を存分に楽しんだのでした。(ちなみに村さ来に乱入コールをしたのはここからです)

千歳へラスト・ラン!~馬と戯れ旅が終わる

豪華なルスツ・リゾートへ別れを告げ(朝食はバイキングでした)、最終目的地である千歳近郊のノーザンホースパークへ出発したのは朝9時。まったく、いつものことながら「夜遅く、朝早い」旅行になったものです。

メンバーの1人に「どうしても馬をみる!」と主張していた娘がいたために、こういう行程になりました。彼女は阪神競馬場のすぐ近く(浜田くんの前の家の近所、ともいう)に住んでおり、馬券もちょこちょこ買っては楽しんでいるようです。わたしはほとんど馬のことはわからないのですが……

彼女(さこちゃん)の主張で、まず社台スタリオン(だったかな)という、メジロマックイーン(さすがにこれくらいはわたしもわかる)やトウカイテイオーらが隠居生活をおくっている牧場へまず行ったのですが、夏の間は一日3回(!)1時間に10分のみ(!)の見学とのことで、実物には会えませんでした。しきりに悔しがるさこちゃん……

さて、ノーザンホースパークでは、まず真っ先に馬に乗りました。係員さんがひっぱってくれる「ひき馬」(1回5分)の方にしたのですが、25分の「乗馬体験レッスン」というのもあって、こちらの方は実際に手綱をとって乗るというものです。ひき馬の方でも、意外に高い馬の背からの眺めを楽しむことができました。

厩舎もある程度自由に見学させてもらえるのですが(もちろん有名な馬は隠してあります)「あ、○○○○がいるう」と歓声をあげているさこちゃんのそばでわたしは「馬って大きいなあ。近くで見るときれいだなあ。」などとのんきに構えておりました。

そのあと、パーク内で海鮮どんぶり(うに・いくら入)の昼食をとり、ランドカーという時速10キロメートルくらいのゴルフ場の車みたいなのを借りて園内をまわり、2頭だての馬車に乗り、おみやげもの屋さんをひやかしているうちに北海道とさよならの時間になってしまいました。

千歳空港までの短いドライブのあと、JALに乗り込んだわたしたちは北海道をあとにし、無事伊丹空港へ戻ってきたのでした。

また、行きたいなあ……

-完-